インバウンド向け商品をどう仕入れるのか?
「何を、どの客層に、どう売るか」という設計図を描くのがMD(マーチャンダイジング)だとすれば、その設計図を現実の商品として売場に並べる実行機能が「バイイング」です。戦略がどれだけ優れていても、それを形にするバイイングが伴わなければ、売場は完成しません。
「何を売るか」を決めることと、「どう仕入れるか」は別の能力
「インバウンドに売れるものは何か?」
正確には「店によって」「立地によって」違います、が答えです。
MD戦略の立案には、市場データの分析力や客層理解が求められます。
「インバウンドに売れる商品」は、確かに存在するので、その定番をおさえつつも(しかしそれは、近隣の店舗も等しく取り扱っています)、「店によって」「立地によって」をどう描くかが、主に客単価を左右します。
一方で「何を売るか?」を決めることと、「どう仕入れるか?」は別の話です。
「素敵な商品を見つける」は、バイイングのごく一要素に過ぎません。
市場調査を欠かさず、展示会・競合店舗・全国の作り手にアンテナをはる。自分の好き嫌いに関わらず、「何を、どの客層に、どう売るか」という設計図にそって、頭の中で戦略を転がす。いざ、仕入れを希望するとなれば、作り手にコンタクトをとり(実はこれがかなりハードルがある場合も少なくありません)、信頼関係を築き、価格・数量・納期を交渉し、仕入れ商品を具体的に選定し、仕入れに必要な事務作業を乗り越え、売れる売れないの検証から微調整を繰り返す——この一連の実務は、戦略立案とは別の”専門技能”です。
「こういう商品があれば売れる」という仮説を立てることと、「その商品を実際に、必要な数だけ、適正な条件で仕入れる」ことの間には、想像以上に大きな距離があります。多くの施設が物販強化でつまずくのは、この距離を過小評価しているケースです。
“いいバイヤー”になるための3条件
実はあまり理解されていないバイヤーについて、求められるスキル・姿勢を3つ、ご紹介します。
1. 「売れる理由」を仕入れ前に言語化する力 —
個人の好みで商品を選ぶのではなく、「なぜこの客層に、このタイミングで売れるのか」を説明できるかどうか。具体的には、売場のどこにどのように並び、誰がが買うのか?が具体的にイメージし、他の人に語れる人。
2.初動売上に敏感である —
販売立ち上がりの数字を詳細に追っている。売上が想定以下だった場合、その原因を探り、作り手と連動し次のアクションに出る。逆に想定以上だった場合、売上を加速させるための次の一手を計画し、ワクワクできる人。
3.サプライヤーと”ビジネスとしての”信頼関係が築ける —
サプライヤーと対等な関係を築くだけの、経験値、学びの更新、ビジョンがある人。
つまりサプライヤーから、「この人面白いな」「わかっているな」と思われ、商品を預けたくなる人。
バイヤーとしての経験値が浅い場合など、その商品を深く理解していること、から関係性が構築される場合もあります。
お金と契約の話ができる、もここに含まれます。
Find My JAPANのバイイング
Find My JAPANのバイイングは、長らくMD・バイイングを本業としてきた2名のベテランと、それを補佐する複数メンバーで構成されています。個人作家から大手メーカーまで、たくさんの作り手から「出会い」を絞り、ひとつずつ、お取引までの階段を上っていきます。現在、約300ブランドとの取引があります。 ※2026年9月時点
お取引の入口では、必ず対話の時間を設定します。今はオンラインでも「お会いする」が叶う時代。全国の作り手とつながることが可能ですし、「〇月に東京に行きます」などに合わせて、対面でお会いすることも多々あります。
商品・作品を真ん中にお互いの考えを交わし、方向性の一致を確認。
商品そのものだけでなく、外箱、販促物、納品形態、発注方法、ロットなど、「売れる要素」の詳細を確認し、お互いにやりやすい方法を探っていきます。
バイヤーは、商品を探すだけでなく、売るための流れを構築する役目でもあります。
まとめ
インバウンド物販の成否は、優れた戦略だけでは決まりません。その戦略を実際の商品として売場に届けるバイイングの実行力が伴って、初めて成果につながります。Find My JAPANは、戦略設計から実際の仕入れ・売場実装・バイヤーの育成までを一気通貫でご支援しています。
この記事は三喜商事株式会社が提供するコンテンツです。